ヴァイスの最期
フィダック城 南
白鷺城こと姫路城、 ではない、 白鳥城ことフィダック城、 この優美な巨大建造物はその南側もまた美しいのであります。 バクラム領の最南端にあるこの城を落とし、 続く侵攻作戦の橋頭堡に。
ベスティアリは次々と増援を呼びますが、 今の神竜騎士団には焼け石に水。 これを破ったは騎士団は続いて城内へ。
オズマとバールゼフォン
南側を破られ慌しいフィダック城執務室。 総長タルタロスの護衛のためバールゼフォンは退城、 迎撃にはグラシャス姉弟が当たることに。
… なんとかフラグやわ、 このセリフ。
フィダック城 城内
城内で迎撃の任にあたるグラシャス姉弟。 総長から高い信頼を得ている二卵性双生児の彼らは、 作戦遂行を共にする機会も多いようですが、 その性格は大きく異なるようです。
冷静沈着かつ全力の姿勢で任務に当たる姉のオズマに対し、 弟のオズは軽口が多く不真面目な印象。 悪役の理想形です。 この顔立ちで武器が斧というのも素敵。
この姉弟は倒す順番でセリフが変わりますが、 いずれも2人の人間性を垣間見ることができます。 ちなみに同時に倒すと─
「ね、 姉さん…… ごめん…… 出来の悪い弟で…… 本当にごめん……」
「いや…… お前は私の半身も同然…… 私こそ…… 助けてやれなかった…… すまぬ……」
黒カチュア
カチュアは暗黒騎士団にすっかり取り込まれている模様。 間一髪で殺られるところでした。 喪服だし。
カチュアはタルタロスと共にこの城を離れたのでした。 これみよがしに。
ヴァイスの最期
ブランタがローディス教国を裏切ったことを示す生きた証拠、 ヴァイス。 タルタロスの暗殺に失敗した今、 彼が生きていられる理由はありません。 ここはハイムの処刑場。 裏切りに生きた彼は、 自らもまた裏切りによって処刑されるのでした。
ヴァイスの最期の言葉は─
─なぜデニム?
ヴァイスがデニムの存在を疎く感じていたのは事実でしょう。 殺意があったのも事実でしょう。 ではヴァイスは本当にデニムが嫌いだったのか…というと、 これはどうでしょうか。 いいえ、 ヴァイスはデニムが好きだった、 が正しい考察ではないかと思います。
親友として窮地のデニムを救った彼も、 裏切りを繰り返してデニムを殺そうとした彼も、 その行動原理を探ってみると、 それはデニムへの執着=愛情へ帰結します。 これを踏まえるとロウルートの彼もカオスルートも彼も、 決して別人とは言えません。
ところでヴァイスの名前の由来について、 まず最初に英語の "vice" 「悪徳」 を想像するところですが、 ドイツ語には "Weiß" 「純白」 という単語があり、 この対照的とも言える2つの意味にはヴァイスの二面性を感じずにはいられません。 また同じくドイツ語の "Waise" は 「孤児」 という意味だったりもするので、 このネーミングには本当に、 恐れ入るところです。
こうしてヴァイスのいない4章へ─